紙切れ一枚で離婚は成立するのでしょうか?

「いつか別れるかも」と考えて、結婚するカップルはいないでしょう。
末長い幸せを望みながら、どうしても離婚を考えざるを得ないときもあるのが男女の不思議なのかもしれません。

ところが、いざ離婚となると、自分があまりに法的な手続きを知らないことに愕然とするのではないでしょうか?

たとえば、あなたは、「離婚する気になればすぐにできる」と考えていませんか?
離婚なんて紙切れ一枚、役所に離婚届を出すだけでしょうと。

確かに、離婚するには離婚届を準備しなくてはいけません。
最寄りの役場に出向いて離婚届をもらうか、自治体によってはインターネットでダウンロードもできます。

法律婚主義の日本では、離婚届を出せば離婚は成立します。
しかし、結婚のときに婚姻届を所定の市区町村役場に不備なく提出して正式に受理されなければいけないように、離婚届もきちんと受理されて初めて「離婚」なのです。

離婚の仕方には種類があることをご存知ですか?
協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚、和解離婚、認諾離婚の6つです。

まず、いわば紙切れ一枚で離婚できるのが協議離婚。
夫婦双方とも離婚に合意するケースです。
協議離婚の場合、離婚届に証人2人の署名捺印が必要ですが、証人は20歳以上であれば、誰がなってもかまいません。
協議離婚では、少なくとも子どもの親権などどちらが持つかを決める必要がありますが、お互いに離婚に合意している以上、もっともすんなり離婚できます。

では、もし、夫か妻の一方が離婚を申し出ても、他方の配偶者がイエスと言わないときには?ここからは少し離婚までの道のりか険しくなります。

配偶者が同意してくれない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てて話し合いをします。
裁判官である審判官1人と、男女1人ずつの調停委員を交えて話し合いをし、離婚するか、もう一度双方が努力して離婚を回避するかなど、着地点を見出していきます。

これで離婚が成立した場合は、調停離婚となり、調停調書が作成されます。
調停離婚では、調停が成立して調停調書が作成された日が、離婚成立日です。

実際、離婚する夫婦のほとんどが協議離婚の形です。
裁判離婚するケースはほんの一握りと言ってもいいでしょう。

あまり使われない方法ですが、審判離婚もあります。
審判とは、調停で離婚が成立しなかった場合、家庭裁判所が、離婚の成立や親権者などを判断するものです。
審判離婚は、当事者から2週間以内に異議申し立てがあれば無効になります。

協議離婚、調停離婚、審判離婚も不成立だった場合には、家庭裁判所に離婚訴訟を起こします。
離婚裁判を一方が起こしたのに対し、他方が「請求を認める」とすれば、認諾離婚が成立します。
ただし、請求の認諾ができるのは、親権者、慰謝料、財産分与、養育権などを決める必要がなく、相手が離婚のみを求めている場合に限ります。
また裁判の中でお互いに話し合いって和解により離婚が成立すれば和解離婚になります。
裁判の中で和解をせず、とことん争えば判決となりますが、離婚を認める判決を得れば、一方が離婚に応じないと言っていたとしても、法的強制力によって裁判離婚が成立します。
離婚届の届出期限は、協議離婚の場合は特に決まりはありません。
しかし、調停、審判、和解、認諾離婚の場合は成立から10日以内に、裁判離婚の場合は判決確定から10日以内に役所に届出をします。